Posts

がんの治療をするためには、生きる目的が必要?

Image
診断の後は、 生きることへの執着がないまま、病院の予約で埋まっていく毎日を過ごしていました。 数日おき、気分的には毎日のように病院からかかってくる電話。 わたし自身はどうしたいのか分からないまま、さまざまな予約だけは先に進んでいました。 診断直後は、自分がどうしたいかよりも、まわりのことばかりを気にしていました。 わたしの病院では、乳がんにおけるステージングは手術後まで行わないという方針だったため、いったいどれくらいの程度のものなのか、想像するしかない日々を送っていました。 がんの診断において、ステージを使って病気の程度を想像する日本のシステムに慣れていたのもあり、「日本の家族に今の時点で説明しても、理解ができないんじゃないか」と、悩んでいた日々でもあります。 以前にも書いたとおり、その当時は良いこともなく無職で、やりたいこともなく、生きる目標そのものも持っていなかったため、生への執着が全くありませんでした。 そのため、予約は進んでいるものの、自分としては、その治療が必要なのか、自分は同意しているのか、なんのために治療しようとしているのか、基本的なところの意思がとても弱かったです。 手術前にステージングが行われないため、乳がんのブログを読み漁り、自分の状態と比較して、おおよその見当をつけていました。 そうしてブログを読んでいて気になったのが、ほとんどの方が生きる目標を持っていたことです。 多くの方は、「我が子のために必ず生きるんだ」と、そんな強い決意が伝わってきました。 「出産未経験だと乳がんになる確率が、経験者に比べて高くなる」、そんなことを聞いたことはないでしょうか? わたしは残念ながら出産未経験なため、このデータに当てはまってしまうのですが、さまざまなブログを読んでいると、わたしのように子供がいない乳がん患者が見当たらず、とても心細くなりました。 子供がいる方は、「子供のために必ず元気になるんだ!」と強い意思・目標を持って治療に前向きなのですが、わたしのように「子なし、職なし、キャリアなし」で、何を目標にして生きていけばいいのか、何のために生きているのかパッと答えられない人はどうしたらいいのか。 この時は、万が一、治療が長引いて費用や介護などの負担が夫に発生したら、それこそ迷惑になってしまう、頼れる身内も多くはなく、他人に面倒をかけることが大の苦手であるわたし...

乳がん診断後の正直な気持ち

Image
  多くの人がショックを受けるがん診断直後。 わたしも同じようにショックはショックでしたが、どちらかというとホッとした感情の方が大きかったように思います。 それは、おそらく身内に何人か、がん経験者がいたことも関係しているでしょう。 「すぐには死なない」と過去の経験から分かっていたため、動揺はしましたが、その動揺は「自分が病気だなんて」という動揺ではなくて、これから日本の家族にどう伝えていこう…という動揺というか不安が1番大きかったです。 娘が、オフィシャルに不健康になったということを伝えなくてはいけない。 その部分を除くと、正直なところ「あぁ…これで、もうがんばらなくてもいい。」と、変な感情ですが、安心したところがありました。 友人には恵まれたものの、 この何年間か、いろいろなことがうまくいっていませんでした。 仕事も見つからず、子供もおらず、限定的な繋がりの中で生活していて、抜け出したくても抜け出せない、にっちもさっちもいかない状態でした。 そんな中でも、これなら出来そうかなという仕事に応募してみたり、面接をすれば最初から「雇う気はないよ」という風で、面接中やその前後も見下された対応をされたり、「わたし」という存在意義さえ見出せませんでした。 「もう少し人間のように扱って欲しい。」と、よく愚痴っていました。 アメリカに来てから、お金が物をいう社会の中で、たびたび接する見えない差別にも悩むというより、怒りの感情もありました。 「裕福でないというだけで、なんでこんな目に遭うんだろう。」 そんなことを日常的に思っていました。 乳がんの診断を受け、このような怒り、なにもうまくいかないというネガティブな感情、無理やり応募し続ける職探し…全てを投げ捨ててもいいんだ!と、おかしな話ですが気が楽になりました。 だって、もしかしたら…この先、生きていないかもしれないもの。 がんといえば、誰しもが少しは死を意識するもの。 わたしの場合は、「これで人生が終わってしまうのならば、しょうがないな。」「将来、なにか楽しみがあるわけでもないしな。」と、思っていたほどに、自分の中では人生のどん底で、投げやりで、生きることに執着を持っていませんでした。 欲を言えば、もう少し旅行したかったな…というのはありましたが、それ以外には優しい夫にも恵まれ、子供はいなかったけれど、その当時は、人生にお...

自己紹介

Image
はじめまして。 2025年の夏、もうすぐ47歳になる手前の46歳の時、アメリカで乳がんと診断されました。 アメリカで治療するのか、日本で治療するのか、悩んだ末にアメリカでメインの治療をすることを選びました。 このブログでは、心の葛藤やアメリカでの治療のこと、診断から治療までの個人的なこと、治療後にどんな生活をしているのかを中心に、綴りたいと思っています。 同じように、突然の病に動揺され悩み、不安になられている方に、闘病記録ではないお話ができればいいなと思い、始めました。 投稿頻度はマチマチになりますが、今現在、いろいろと悩まれている方にとって、少しでも明るく、そして役に立てるブログになるように心がけていきますので、どうぞよろしくお願いします。